文章もの
(漫画作法・実録)

数多くの漫画を書き上げて来た藤子不二雄Aによる漫画の書き方講座には、 漫画を描く上での数多くの秘訣が盛り込まれており、素晴らしく説得力がある。 それらは藤子不二雄Aが漫画作法を知っているというだけでなく、文章力にもよる所が大きい。 実録ものではその文章力を生かし、サスペンスでもスリラーでも無いのに読者を飽きさせず楽しませてくれる。 また、そこから藤子不二雄Aの人間性までもが伝わって来る様だ。

発売中 絶版


<漫画作法>

少年マンガ百科 マンガニカ(しょうねんまんがひゃっか まんがにか)−文・カット
雑誌の附録として書かれたまんが入門書だが、内容はかなり本格的。 「大鴉」「忍者ハットリくん」「宝島」などを題材にした顔のかき分け・ストーリー作りなどの解説、 藤子不二雄、関谷ひさし氏による新人漫画賞受賞作2作品の解説、 当時活躍中の漫画家の秘密情報コーナー、4人の漫画家による得意ジャンルの作例と解説、 カットつきのまんが用語辞典・略語辞典などが掲載されている。

初出 S42.9月号・S43.1月号 光文社 少年 別冊付録/114頁・52頁
単行本 未収録


マンガニカ(まんがにか)−文・カット
「まんがエリートのためのまんが教室」と銘打つだけあって、各回2頁ながらもその内容は濃い。 上手なまんがを描くという視点からさらに一歩進んだ構成になっており、 様々な表現方法や手法に加えて、藤子不二雄A独自のまんがにまつわるエピソード等も紹介されている。

初出 S42.9月号〜S46.12月号 虫プロ商事 COM 連載/2頁
単行本 未収録


チャンピオンマンガ科(ちゃんぴおんまんがか)−文・カット
漫画家を目指す人のために書かれた本格的なまんが入門。アイデアの立て方から、 絵の書き方まで、100項目に分かれており、藤子漫画の極意を学ぶことができる。 イラストや藤子両先生の作品が多数掲載。雑誌では『まんが道・あすなろ編』と併載された。 若木書房版の単行本には『トキワ荘物語』『スタジオ・ボロ物語』なども収録されている。

初出 S45.7号〜S47.30号
秋田書店 週刊少年チャンピオン 連載
単行本 S51.6.20 若木書房 ものしり100シリーズ 全2巻
S61.8.29 中央公論社 F.F.ランドスペシャル 全1巻

こちらマンガ科(こちらまんがか)−文・コマ漫画
マンガ家の実態をマンガでユーモラスに紹介している。 マンガ作法とは言わないまでも、今までに無いマンガの作りにマンガに関する知恵を授かる事が出来る。 1回目は「マンガ家のある一日」、2回目は「マンガ家の空手修行」になっている。

初出 S47.6.26日号・7.3日号 秋田書店 週刊少年チャンピオン 全2回
単行本 未収録


<実録>

ぼくはこの歳になって、まだ少年漫画を描いている‥‥(ぼくはこのとしになってまだしょうねんまんがをかいている)−
副題『戦後児童漫画私史』。 手塚治虫との出合い、映画付けの少年時代、デビュー、トキワ荘時代、テレビ・週刊誌との仕事、 スタジオゼロ、オバQ、青年漫画への進出、少年漫画への復帰までを書いている。 文章版「まんが道」といったところか。各章に藤本弘(藤子・F・不二雄)の簡単なコメントがある。 コメント量の差は、そのまま普段の口数の差と思ってくださいと藤子・F・不二雄。 他の作品と内容がクロスする部分もあるが、トキワ荘以後の出来事について読めるのは本書だけ。 また、藤子先生以外の漫画作品の状況や世相についても併せて語られており、 サブタイトル通り戦後の児童漫画史としても読むことができる。巻末には、戦後児童漫画年表が掲載されている。

初出 S50.5〜S51.7月号
TBS TBS調査情報
連載
単行本 S52.4.5 毎日新聞社 『二人で少年漫画ばかり描いてきた』 全1巻
S55.9.25 文芸春秋 文春文庫『二人で少年漫画ばかり描いてきた』 全1巻


二人で一人の漫画ランド(ふたりでひとりのまんがらんど)−
SF、変コレクション、チャンバラ、怪奇のテーマ別に先生のこだわりを紹介している。 藤子先生の漫画家になるまで、写真アルバム、同人誌の作り方、鈴木伸一による8ミリアニメの作り方、 藤子スタジオ紹介、アシスタントによる漫画の書き方などもあり、内容盛りだくさん。 また『マンガ株式会社(週刊少年サンデー増刊版)』『おれ夕子』『目のない舞姫』『大殺陣』『ヒゲ男』、 藤本先生が書いたハヤカワ文庫の挿絵も収録。

初出 S52.8.10日発行
広済堂 コミックパック 単行本書き下ろし
単行本 S52.8.10 広済堂 コミックパック 全1巻


トキワ荘青春日記(ときわそうせいしゅんにっき)−
昭和29年20才の時から、昭和36年26才の時にトキワ荘を出るまでのでの6年間を綴った日記をまとめたもの。 トキワ荘時代については、『まんが道』や『愛…しりそめし頃に…』でも語られているが、 自分や仲間たちの言動や行動、購入したもの、執筆予定などが書かれている。当時の様子をくわしく知るならこの本。 ストーリーマンガとして作り直されている『まんが道』や『愛…しりそめし頃に…』などではわからない、 よりリアルなトキワ荘での生活を知ることができる。 昭和56年の単行本刊行時は、前後してNHKでドキュメンタリー「わが青春のトキワ荘」とフジテレビで「アニメ・トキワ荘物語」が放送され、 平成8年の単行本刊行時には、映画「トキワ荘の青春」が公開されている。

初出 S56.9.30日発行
光文社 カッパノベルズ 単行本書き下ろし
単行本 S56.9.30 光文社 カッパノベルズ 全1巻
H8.3.5 光文社 いつも隣に仲間がいた…/トキワ荘青春日記 全1巻


たのむよ和代氏、もう一度しゃべって(たのむよかずよしもういちどしゃべって)−
脳内出血で倒れた妻を看病した藤子不二雄Aの’85年から’95年の日記をまとめたもの。 「和代氏」は、藤子不二雄A夫人の名前である。看病日記でありながら、終始筆致は明るい。 当初失語症になった妻と絵を使ったコミュニケーションを取るなど、漫画家藤子不二雄Aならではと思わせるエピソードもある。 また、50才代の藤子不二雄A先生の日々の生活も描かれており、その後の『まんが道』と読むこともできる。

初出 H8.4月号〜8月号
中央公論社 婦人公論 連載
単行本 H9.3.7 中央公論社
全1巻


制作・協力<すばる

川路 康裕 (Yasuhiro Kawaji) info@ffgallery.com

新規掲載日-1999.03.13- 最終更新日-1999.03.13-

前ページに戻る先頭ページに戻る