
昭和31年、秋田書店・漫画王6月号別冊として発行される。
この年の5月号から、藤子不二雄の二人は同時に連載を開始した。「宇宙少年団(その後ロケットくん)」「光公子」である。
そして複数誌にも読み切りを多くこなしている。そんな忙しい中、読み切り別冊附録も毎月の様に執筆していた。
しかし1冊1冊非常にていねいに描かれており、手抜きは無い。漫画王別冊としては2冊目にあたり、このころから「時代劇物」が多く描かれる様になった。
まんが道ではこの作品の紹介は無い。剣士でありながら決して人を傷つけない。ここにも藤子漫画の原点を見る事が出来る。

[秋田書店・漫画王附録 竹光一刀流]
昭和31年6月発行。全48頁。
単行本未収録。
少年「原陽介(はらようすけ)」は、大人にも勝る一流の剣の腕を持ちながら決して真剣での勝負はしなかった。
陽介の剣術の先生の息子は、己の力に酔いしれ剣士ではなく人殺しになってしまい、陽介に、「強くなれ!人殺しにはなるな!」と遺言を残していたからだ。
彼の強さを試そうとする「無名剣士」、彼に破れ面目丸つぶれの鬼羽道場の「鬼羽祖堂」、殿様の命令で刺客となった「坂田風太郎」。
この3人は、陽介を切る為に彼を探し追いかけていた。
しかし、陽介は窮地に陥っても最後まで真剣を取らず。それを見ていた無名剣士は自分が日本一の親不孝者だと覚る。
そう、彼こそが先生の息子だったのだ。
川路 康裕 (Yasuhiro Kawaji) info@ffgallery.com
新規掲載日-1999.04.18-
最終更新日-1999.04.18-
