シラノ=ザ=キッド

昭和37年、講談社・たのしい四年生7月号に掲載される。
藤子不二雄の二人は昭和36年の10月に神奈川県川崎市に移り住む。 第二部まんが道の中でこの作品は昭和31年頃トキワ荘で構想された事になっているが、実際に出版されたのはトキワ荘を出た後だ。 この頃の藤子不二雄は、漫画週刊誌・学習誌に多くの連載を持ち、幼年・少年向けのアクションヒーロー物を多く手がけている。 しかしこの作品のアクションはあくまでも物語の飾りであって、人間同士の関わり合い、少年の揺れ動く心などが中心に描かれ文学的要素を持っている。
第二部まんが道では、下書き風の表紙、冒頭5頁とそれに続く2頁内の8コマを読む事が出来る。


[講談社・たのしい四年生 シラノ=ザ=キッド]
昭和37年7月発行。全33頁。
単行本未収録。(第二部まんが道に一部の内容が掲載)。
西部一の大きな鼻を持つ少年「シラノ=ザ=キッド」は、幼い頃に家族とはなればなれになり一人旅をしていた。 「プリンス=クリス」もそんな身寄りの無い少年だった。 乱暴者の「バスコム」は力ずくで「ロスタン」の牧場を奪い取ろうとし、嫌がらせは娘の「ロシー」にまで及んでいた。 そんな時シラノはロスタン親子を自慢の早撃ちで助けたのだ。 お礼にロスタンの家に招かれたシラノとクリスだが、実はロスタン親子こそ自分の真の家族だと知ってしまう。 しかし、こんな大鼻の自分はこの家族とは似つかわないと感じ、親子の印であるロケットの首飾りをクリスに授けたのだ。 その後バスコムとの最後の戦いにいどみ、再びロスタン親子を助ける。 そしてシラノは二度と戻る事の無い旅に出た。


川路 康裕 (Yasuhiro Kawaji) info@ffgallery.com

新規掲載日-1999.05.07- 最終更新日-1999.05.07-

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