終末編

いつ訪れるかもしれない終末。しかし誰もがその時はまだまだずっと先だと信じている。 まさかそんな急にはと思っている。しかし果たして本当にそうだろうか? 来てしまってからではもう遅い。平和な世の中に藤子・F・不二雄が疑問を投げかけ描いたSFの数々。 しかしそれはフィクションでは無く予言書なのかもしれない。

発売中 絶版


定年退食(ていねんたいしょく)
食糧事情の悪化により「定員法」が施行され、1次定年で退職となり2次定年で「退食」となる。 すなわち2次定年を超えた国民は「定員カード」の効力が失効し、年金・食料・医療、その他国家による保証の一切を打ち切られる事となる。 そして、人類が直面した危機を救う為に取られた苦渋の選択は、更なる定年齢の引き下げであった。

初出 S48.9.5日号
小学館 ビッグコミックオリジナル
単行本 S53.2.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第3巻
S62.2.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第1巻
H元.11.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第2巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第3巻
H12.9.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第2巻
H15.7.18 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球の行方編

間引き(まびき)
コインロッカーの管理人を勤める1人の中年男は、ロッカーに詰め込まれた死体を見るのも飽きてしまった。 ここの所コインロッカーベイビーの事件が多発していたからだ。 一方世界は爆発的人口増加により食糧難に陥っていた。日本も配給制度が復活した程だ。 人殺しは、増えすぎた人類の間引きでは無いかと考える者もいた。そしてまた1人の中年男が間引かれる事になった。

初出 S49.9.10日号
小学館 ビッグコミック
単行本 S52.12.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第1巻
S62.2.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第1巻
H元.10.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第1巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第1巻
H12.9.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第2巻
H15.7.18 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球の行方編

箱船はいっぱい(はこぶねはいっぱい)
彗星衝突による地球の壊滅的な危機が訪れようとしていた。しかし人類に比べてシェルターの容量は圧倒的に小さい。 彗星衝突に関する情報も全てが封印され、そのため地球の壊滅を知らされるのはごく一部の助かる者達だけであり、 多くの人々は何も知らずにその日も平穏に過ごすはずであった。そしてそんな中、次第に風が強くなって行った。

初出 S49.10月臨時増刊号
早川書房 SFマガジン
単行本 S53.4.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第4巻
S62.2.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第1巻
H元.11.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第2巻
H2.11.3 中央公論社 藤子不二雄ランド「異色SF短篇」第3巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第3巻
H12.9.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第2巻

どことなくなんとなく(どことなくなんとなく)
白い夜があった・・・・・・夜も昼も消えた、永劫の時が流れ、流れて過ぎた・・・。 天地はその白い夜の夢を良く見た。しかしそれが何なのかは分からなかった。 天地はノイローゼぎみだった。ある瞬間からハンをおしたように同じ毎日なってしまったと感じていた。 生きているという実感が湧かなかった。どことなくなんとなくおかしかった。あの夜を境にして。

初出 S50.5.10日号
小学館 ビッグコミック
単行本 S53.4.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第4巻
S62.2.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第1巻
H元.11.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第2巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第3巻
H12.9.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第2巻
H15.11.28 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球人って何?編

大予言(だいよげん)
タロット占いで名をはせていた田呂都氏は4、5年ごしのノイローゼにかかっていた。 何か恐ろしい未来を予言してしまったからだと言うのだ。今も、田呂都は何かにひどくおびえていた。そしてその原因を語り出した。 今、人類に迫っているエネルギー危機・汚染・核。自らの滅亡を予言されて有効な対策も取ら無い世界人類が怖いんだと。

初出 S51.5月号
早川書房 SFマガジン
単行本 S53.1.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第2巻
S63.5.25 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第3巻
H元.10.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第1巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第2巻
H12.10.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第3巻
H15.7.18 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球の行方編

みどりの守り神(みどりのまもりがみ)
雪の積もる山の中、飛行機の墜落にもかかわらず1命を取り留めた2人。必死で山を降り街にでたが、そこは細菌により死滅した数百年後の街だった。 もちろんそこに家族が残っている事は無く、全ての動物の絶滅的状況に落胆し自殺を計るも植物によって助けられてしまう。 動物の絶滅が自らの死を招く植物達は進化し、わずかな生き残りの動物達を守る力を手に入れたのだ。

初出 S51.9月号
朝日ソノラマ マンガ少年
単行本 S54.1.15 朝日ソノラマ サンコミックス「宇宙人」
S62.3.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第2巻
H元.1.20 中央公論社 藤子不二雄ランド「少年SF短篇」第1巻
H6.9.18 中央公論社 中公文庫「SF短篇集」第1巻
H12.10.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第3巻
H15.7.18 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球の行方編

カンビュセスの籤(かんびゅせすのくじ)
紀元前5百年の昔、カンビュセス王は、エチオピアに5万の軍勢を発した。 しかし、途中食料が尽き兵士は互いに「籤」を引き、引き当てた者を食べながら進んだという。 籤を当ててしまったサルクは食べられまいと必死で逃げたが、いつのまにか終末戦争後の荒れ果てた未来に迷い込んでしまう。 そこでサルクは人類存続の為、また籤を引く事になる。

初出 S52.1月号
徳間書店 別冊問題小説
単行本 S53.4.15 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第4巻
S62.2.20 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第1巻
H元.11.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第2巻
H2.11.3 中央公論社 藤子不二雄ランド「異色SF短篇」第3巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第3巻
H12.11.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第4巻
H15.7.18 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球の行方編

ある日・・・(あるひ)
自作の8ミリを4人の男が持ち寄った。それぞれが製作に心力を注ぎ自慢の作だった。 そして3人の上映が終わり和やかムードに満ちた頃、最後の男が言った。 これらの作品には作家の主張も問題意識も無いと。しかし上映された彼の作品は唐突すぎて伏線も無く説得力も無い。 一笑された彼は続けた。これは今我々が直面している戦慄すべき状況を描いたのであると。

初出 S57.5月号
奇想天外社 マンガ奇想天外
単行本 S62.5.20 小学館 ゴールデンコミックス「異色短編集」第6巻
S63.5.25 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第3巻
H元.12.10 小学館 小学館叢書「異色短編集」第3巻
H7.8.10 小学館 小学館文庫「異色短編集」第4巻
H13.2.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第7巻

マイ・シェルター(まいしぇるたー)
マイホーム建設の大望もなんとか目処がついていた。そんな時とあるセールスマンからシェルターの設置を勧められる。 核攻撃による危険から守るためにも是非必要と言うのだ。でもまさかそんな事が。そう思っていた。 しかし彼は夢を見る。核爆弾が落ちてシェルターの中にいる夢を。 そしてその時の行動が試されていた。実際にそんな日が来てしまった時のために。

初出 S58.7月号
双葉社 スーパーアクション
単行本 S62.11.28 双葉社 アクションコミックス「SF★シアター」
S63.5.25 中央公論社 愛蔵版「SF全短篇」第3巻
H6.9.18 中央公論社 中公文庫「SF短篇集」第1巻
H13.3.20 小学館 「SF短編PERFECT版」第8巻
H15.11.28 小学館 My First Big「藤子・F・不二雄短編集」地球人って何?編

川路 康裕 (Yasuhiro Kawaji) info@ffgallery.com

新規掲載日-2002.05.08- 最終更新日-2003.11.02-

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