■夢の11 目の前の背中
1997.11.12日号
4色カラー4頁・2色カラー4頁・モノクロ22頁
2年前にトキワ荘を出たあの人がふとこのアパートに立ち寄った。 トキワ荘メンバーはあっという間に彼の元に集まり、おのおのの近況報告をした。 その人物とは、少年誌・少女誌に連載漫画10本ほどをこなす大ヒット漫画家であり、若い漫画家が目標とする人物。「手塚治虫」であった。 実は原稿の手伝いを頼みにやってきたのだったが、みんなが集まって来た事でついにその事を言い出せずに帰ってしまった。 案の定、満賀はカンヅメ先の旅館に呼ばれ、そこであの方の背中を目の前にして、眩しいばかりの原稿にペンを入れるのであった。
■夢の10 夏の終わり
1997.9.12日号
モノクロ28頁
穴埋め原稿を依頼しにトキワ荘を訪れた雑誌記者は、そこに誰もいないことを知り嘆く。 そう、今日はトキワ荘メンバー総勢で富士五湖めぐりに出かけていたのだ。 普段は漫画家としてライバル同士でも、それよりも仲間としての実感が強いと誰もが感じていた。 石森氏の姉も同行し、弟が素晴らしい仲間に囲まれている事に安心した。 しかし、石森氏が大人気漫画家になる時、自分はここにはいないかもしれない・・・。そう彼女は語ったのだ。 そして夏が終わり、トキワ荘に秋が来た。
■夢の9 ロケットくんの最後
1997.7.12日号
モノクロ30頁
その日満賀の部屋では、満賀と「ぼくら」の「富江記者」と重苦しい雰囲気の中向き合っていた。 唯一の連載作品であり、大ヒット作だったロケットくんの連載終了に関する打ち合わせをしていたのだ。 落ち込む満賀はテラさんに誘われ、飲みに出た所、そこに「園山俊二」が現れ、 彼の方が漫画に対してもっと深刻な悩みを持っている事を知った。 満賀は才野にもはげまされ三日間の徹夜の後ロケットくんの最終回を書き上げる。 連載は終わったが、二人は窓の外をながめながら何故か期待に胸が膨らんだ。
■夢の8 ひとりでいたい夜
1997.5.12日号
モノクロ28頁
「風森氏」のはからいで、以前漫画家「はがまさお」宅を訪問した時に出会った女性達とデートをする事になった。 上京以来初めてのデートに満賀道雄はうきうきいい気分になったが、ポケットの中には帰りの電車賃しか入っておらず満賀は一人先にアパートへ帰った。 風森氏と彼女達が楽しく過ごしているのを想像しながらみじめになっていた満賀にさらに悪い知らせが。 3年近く続いていた「ロケットくん」連載打ち切りが決まってしまったのだ。そしてその夜満賀は一人泣いた。
■夢の7 姉よ…
1997.3.12日号
モノクロ30頁
三月のある寒い夜に机に向かっていると、石森氏の姉が貸していた本を返しに来てくれた。 体調をくずしていた彼女は静養の為に田舎に帰らなければならないという。 そして弟「石森氏」の事を思いやり、満賀に今後の事を頼んだ。漫画家になる事を反対する親に逆らい、弟をずっと応援し続けて来たのだ。 石森氏とともに姉を見送りに行った満賀は、弟の姉に対する思いも等しく強い事を知る。 そんな弟思いの姉、弟から慕われる姉の事を考え、その晩一人泣いた。

制作-川路康裕-
前ページに戻る
先頭ページに戻る