
平成15年5月23日から平成16年7月23日まで刊行。全15巻。B6判。
小学館・My First BIGから出版。
数多くの短編をテーマ別に再編集したもの。コンビニ向けの廉価版コミックスとして発売。
同じ趣向の作品を続けて読むと作者の特定の問題提起に対する観念がよりよく伝わってくる。
藤子・F・不二雄の「もしもこうだったら」という世界は現実と空想の狭間で揺れ動き、
身近に起こり得るSFとしてそれはそれは時に恐怖とさえ思えてくるようだ。

[藤子・F・不二雄短編集 第1巻 大宇宙編]
建国してから5千年、銀河系の中心に位置するラグラング星はその歴史に幕を下ろそうとしていた。
この星を出る最後の船が、まさに旅立とうとしていたのだ。
そして奇しくも同時にこの星に降り立とうとする者がいた。
人類がまだ青年期だった6千年前に、頃銀河の中心を目指して地球を発った1人の若者であった。
(紹介文は、「老年期の終わり」)
「ミノタウロスの皿」「宇宙船製造法」「ニューイヤー星調査行」「老年期の終わり」
SF科学物語 ACT1:「超々高層ビル」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第2巻 エイリアン編]
謎の宇宙船は核兵器をもものともしない超越した力を持っていた。
宇宙人は1人の男性と引き換えに地球を去ると告げてきた。
そんな不可解な要求にいけにえとなった男は思い苦しみ悩む。何故自分がそんな目にと。
ところがある日宇宙人は新しい要求を出してきた。そしてそれがまたなんとも理解不能だったのだ。
(紹介文は、「いけにえ」)
「異人アンドロ氏」「ヒョンヒョロ」「いけにえ」「宇宙からのおとし玉」「侵略者」「超兵器ガ壱號」
SF科学物語 ACT2:「ナノテクノロジー」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第3巻 地球の行方編]
増え続ける人口、追いつかない食物生産。食料は配給制になり、人々はひもじかった。
とある中年はコインロッカーで働いていた。最近意味の無い殺人やロッカーに捨てられた子供を見飽きるほど目撃していた。
増えすぎた人類。その調整機能の1つとして、人減らし、いわゆる「間引き」が行われているというのだ。
そして次に間引かれるのは…。
(紹介文は、「間引き」)
「カンビュセスの籤」「定年退食」「大予言」「みどりの守り神」「間引き」「宇宙人」
SF科学物語 ACT3:「超巨大望遠鏡」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第4巻 時間旅行編]
宇宙の果てを見る。そんな人類のロマンと1人の青年を載せた宇宙船が今、地球を旅立った。
食べて観測してデータを送って…、1つの銀河を抜けては次の銀河に向かう、繰り返し繰り返し。
青年は地球に残して来た彼女の事を思い泣いた。それは孤独な旅だった。ところが宇宙の果てに到達した直後、目の前に星空が現れたのだ。
(紹介文は、「旅人還る」)
「一千年後の再会」「タイムマシンを作ろう」「昨日のオレは今日の敵」「光陰」「オヤジ・ロック」「ノスタル爺」「あいつのタイムマシン」「旅人還る」
SF科学物語 ACT4:「タイムマシン製造法」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第5巻 スーパーパワー編]
男は悩んでいた。自分には恐ろしい力があるのではないかと。課長が死んだのも今の嫁さんと結婚出来たのも自分が起こした奇跡だと。
彼は自分の周りに起きたが奇跡だと信じている数々を話した、そんなユメ見ごとに彼の同僚はそのよしみで話を聞き、思い過ごしだと説得した。
しかし事は起きた、彼の願ったとおりの事が。
(紹介文は、「ミラクルマン」)
「カイケツ小池さん」「創世日記」「ぼくは神様」「わが子・スーパーマン」「ウルトラ・スーパー・デラックスマン」「神様ごっこ」「ミラクルマン」
SF科学物語 ACT5:「超音速旅客機」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第6巻 もう一人の自分編]
てがかりを探して山寺に来ていた。ずっと仲良しだったぼくら。2人は子供の頃からこの山寺にしばしば来ていた。
しかし雪が降りしきるある夜、彼女は若くしてこの世を去った…。
あの時と同じように雪が降り出してきた、そしてあの2人が遭難した岩穴へと向かった。もう死んだはずの彼女に何度も遭遇した謎の手がかりを求めて。
(紹介文は、「山寺グラフィティ」)
「ふたりぼっち」「俺と俺と俺」「あのバカは荒野をめざす」「自分会議」「ぼくの悪行」「パラレル同窓会」「山寺グラフィティ」
SF科学物語 ACT6:「ゲノム科学最前線」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第7巻 地球人って何?編]
白い夜のあと、何かが変わっていた。今までと全く変わらない毎日なのにどことなく何かが違う。
違うどころかまるで変わらなさ過ぎる毎日。なんとなく襲ってくる不安。本当は全てが妄想で、一人ぼっちなんじゃないかと。
何も変わらない毎日なのに、現実感・存在感・意外性が、あの白い夜のあとに無くなってしまったのだ。
(紹介文は、「どことなくなんとなく」)
「征地球論」「マイシェルター」「どことなくなんとなく」「宇宙人レポート」「ボクラ共和国」「絶滅の島」
SF科学物語 ACT7:「地球外生命を探せ」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第8巻 ある日、悪夢が・・・編]
チコにはまた見えた。すぐに雨が降り出すこと。パパがお客さんを連れて来る事。
思い起こせばチコには未来が見えてたとしか思えない出来事が数多くあった。が、わが娘にそんな力があるなんて本当に信じてはいなかった。
しかし偶然とは言い切れないほど次々と未来が的中して行く。そして、さらに驚きの未来が見えた…。
(紹介文は、「アチタが見える」)
「コロリころげた木の根っ子」「流血鬼」「気楽に殺ろうよ」「ある日・・・」「アチタが見える」「T・Mは絶対に」「福来たる」「マイ・ロボット」
SF科学物語 ACT8:「睡眠の科学」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第9巻 異界のカメラセールスマン”ヨドバ”編]
未来から過去に取り残されてしまったヨドバ氏は、価値あるカメラを二束三文で売っては食い繋ぐ毎日だった。
今日も行き倒れる勢いでとある家の主人に買ってもらう。
それは被写体を細部にわたって正確に小型化するカメラだった。
そしてその精巧さゆえ、主人は写した家の内部で何が起こっているのかに気付く事になる。
(紹介文は、「ミニチュア製造カメラ」)
「懐古の客」「タイムカメラ」「ミニチュア製造カメラ」「値ぶみカメラ」「同録スチール」「夢カメラ」「コラージュカメラ」「四海鏡」「丑の刻カメラ」
SF科学物語 ACT9:「成層圏プラットホーム」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第10巻 全宇宙のサラリーマン達へ!]
Qちゃんが人間の世界に帰った来た。正ちゃんの元に返った来た。
それからあの頃のみんなが集まった。みんな夢があったあの頃の事をぞんぶんに話した。そしてもう一度夢を取り戻そうと語り合ったのだった。
しかし、ゴジラも、木佐くんも、よっちょんも、ハカセも、そして正ちゃんも大人になってた。もう、みんな子供じゃなかった。
「劇画・オバQ」「イヤなイヤなイヤな奴」「休日のガンマン」「3万3千平米」「求む!求める人」「殺され屋」「やすらぎの館」
SF科学物語 ACT10:「宇宙太陽発電所」収録

[藤子・F・不二雄短編集 第11巻 人生を、もう一度!?]
暴力団の組長は、マッドサイエンティストによって若い体を手に入れた。代わりに青年はその年老いた体になってしまう。
しかし新しい体の魂は安定していなかった。体に衝撃が加わると飛び出し、別の体の魂を突き出して入れ替わってしまう。
そして魂は換身を繰り返し、最後に自分の体ではない体に安定してしまったのだ。
(紹介文は、「換身」)
「おれ、夕子」「換身」「影男」「親子とりかえばや」「クレオパトラだぞ」「未来ドロボウ」

[藤子・F・不二雄短編集 第12巻 ちょっとそこまで大冒険へ!?]
少年は1つの事に熱中すると見境が無くなり、現実と空想の区別が付かなくなる程であった。
いま彼が昼夜問わず取り組んで来た鉄道模型のジオラマの小さな世界は、日に日に詳細になっていき、
まるでその世界に彼を吸い込んで行くようであった。
そしてある日、列車が来もしない丘に立った彼の元に列車の汽笛が聞こえて来た。
(紹介文は、「四畳半SL旅行」)
「四畳半SL旅行」「ひとりぼっちの宇宙戦争」「ぼくのオキちゃん」「ベソとコタツと宇宙船」「白亜荘二泊三日」「ユメカゲロウ」

[藤子・F・不二雄短編集 第13巻 夢は実現した!?]
しょぼくれた中年サラリーマンを街角で待ち構えていたのは売女だった。
その後ホテルで女性に奉仕させ殿様気分を味わう、しかし、無常にも終了の時間が訪れ、そこに運悪く警察が現れた…。
男は今日の女性上位時代の地位低下につかの間の幻想が欲しかった事をとがめられ、女は全女性の敵として送検されていく。
(紹介文は、「女には売るものがある」)
「恋人製造法」「アン子 おおいに怒る」「女には売るものがある」「スーパーさん」「かわい子くん」「老雄大いに語る」「倍速」「有名人販売株式会社」

[藤子・F・不二雄短編集 第14巻 ここが人生の分かれ道!?]
家庭に疲れた男は今までの人生を捨て新しい人生を歩もうと決断する。名を捨て屑拾いでも残飯漁りでもと。
だが目の前のやりなおしコンサルタントと名乗る中年男は言った。
「そうではない、わしのいう人生やりなおしとは過去に踏み誤ったと思われる分岐点に戻り、正しい選択が行われていたらという仮定を現実のものにすることだ」と。
(紹介文は、「分岐点」)
「分岐点」「じじぬき」「ポストの中の明日」「権敷無妾付き」「ドジ田ドジ郎の幸運」「箱船はいっぱい」「テレパ椎」「メフィスト惨歌」

[藤子・F・不二雄短編集 第15巻 出現! 謎の生命体!?]
人は考える葦である、いや、考える足だとしたら・・・。
少年の足に突如異変がおきた。自分の意思とは関係なく足が動いているようなそんな気がした。
その予感は悪夢へと変わる。足の裏にあったイボのようなものは目となり、ついには言葉を話し、
自ら独立すべく足を切り落とそうとしたのだ。
(紹介文は、「考える足」)
「考える足」「なくな!ゆうれい」「幸運児」「うちの石炭紀」「コマーさる」「街がいた!!」「耳太郎」
川路 康裕 (Yasuhiro Kawaji) info@ffgallery.com
新規掲載日-2003.11.02-
最終更新日-2004.07.19-
